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村田 篤*; 猿田 晃一; 涌井 隆; Li, Y.*; 筒井 喜平*; 二川 正敏
no journal, ,
振動法や音響法は、構造物の異常診断技術として多様な産業分野で利用されている。これらの異常診断法では、計測に加速度計やマイクロフォンなどの電気センサを使用するが、放射線環境下では電離作用による電気ノイズの影響で信号が著しく劣化する。そのため、原子炉や核破砕中性子源といった高放射線環境の異常診断システムでは、従来電気センサの利用には限界がある。本研究では、放射線の影響を受けない光計測の特徴に着眼し、レーザードップラー振動計を用いた光音響計測について、水銀標的異常診断技術への適用性を実験と有限要素法による数値解析で評価した。
前野 航希*; 有吉 玄; 筒井 喜平*; 猿田 晃一; 粉川 広行; Li, Y.*; 二川 正敏
no journal, ,
大強度陽子加速器施設(J-PARC)における核破砕水銀標的では、標的容器の寿命に影響を及ぼす因子として、容器内壁のキャビテーション損傷が問題視されている。これは、陽子入射に伴う水銀の熱体積膨張で生じる圧力波が、水銀中を伝播する過程において、容器内壁近傍にキャビテーション気泡を生成し、それらの気泡が崩壊する際に発生させるマイクロジェットが壁面を局所的に壊食させることで形成される損傷である。J-PARCにおける水銀標的では、マイクロジェットの抑制手法として、水銀の「流動効果(Flow effect)」を利用している。これは、標的容器内部に狭隘流路を設けることで、狭隘流路内の流速を高くし、キャビテーション気泡の成長およびマイクロジェットの射出速度を抑制するものである。さらに、バルク流路側の水銀中へ微小気泡を注入することで得られる「クッション効果」を利用し、マイクロジェットの発生原因となる圧力波の大幅な抑制も実施している。これらの手法により、キャビテーション損傷の大幅な低減に成功しているが、完全な低減には至っておらず、水銀標的の運転時においては徐々に損傷がバルク流路側内壁面に蓄積されているのが実状である。そこで本研究では、損傷が蓄積された場合に形成され得る流路内壁の亀裂損傷に着目し、標的容器内の流れ場に対する亀裂損傷の影響を数値的に明らかにすることを目的とした。その一環として、標的容器先端部の流路を二次元的にモデル化し、内壁部の模擬損傷幅を主なパラメータとした流動解析を行った。
酒井 知紀*; 涌井 隆; 斎藤 滋; 二川 正敏; 森 孝太郎*
no journal, ,
照射損傷は、高放射線環境下で使用される機器の寿命を決定する1つの因子であり、照射損傷を理解することは極めて重要である。照射損傷を模擬する方法としてイオン照射が行われているが、照射領域は極表層に限定され、傾斜的な損傷分布を有している。そこで、機械的特性を調べる方法として微小押込み試験技術を適用し、照射領域及び非照射領域の硬さを調べた。照射による硬度の上昇を確認すると共に、軽イオンの追加による硬度上昇も確認された。一方、照射温度の上昇により、硬度の上昇量が抑制されることが分かった。